雑木林は多種の落葉広葉樹林ですが、かっては薪炭林や農用林として利用された里山に残る人工の森林です。管理放棄された雑木林はやぶ化・高齢高木化・常緑化・竹林化などが進み荒廃していますが、都市周辺では環境保全林として重要になっています。
薪炭林の生産サイクル(萌芽更新)
【出典・参考】
図:「森づくり安全技術マニュアル」(森づくり安全技術・技能全国推進協議会)等より
図:「森づくり安全技術マニュアル」(森づくり安全技術・技能全国推進協議会)等より
手入れ目標
手入れ目標は更新方法でも異なってきます。
<環境高木林>
ボランティア活動では多く用いられます。やぶ払いや下刈りが中心になります。
<萌芽林>
萌芽更新する森は「もやかき」が特徴です。但し高齢のものは萌芽しなくなります。
【出典・参考】
写真:「市民による里山整備指針」(神奈川県、平成13年)より
写真:「市民による里山整備指針」(神奈川県、平成13年)より
<天然下種林>
種から発芽した実生を育てていきますが、光条件改善と落葉かき・下刈りが重要になります。
<植林>
目標樹種を植栽して育てます。手入れ作業は針葉樹人工林と同様です。(針葉樹人工林ページ参照)
雑木林手入れの基本
1.光条件の改善
・高層部 ・・・ 間伐、枝払いをして、上中木の葉の量を減らす
・中層部 ・・・ ササ等の大型草本の除去
・下層部 ・・・ 下層植生の刈り取りと落ち葉の除去
2.林床植物に注目
小型の林床植物は落ち葉がかぶって徐々に衰退しないようにする
3.効果ある管理エリア配置と面積
・管理面積を0.1~0.3ha程度にしてランダムに配置する
・時々伐採などの大きな変化を加えて明るい環境を作り出す
【出典・参考】
「森林施業ガイドライン」(NPO森づくりフォーラム、平成18年)
「森林施業ガイドライン」(NPO森づくりフォーラム、平成18年)