秋もだいぶ深まってきました。いち早く紅葉、落葉するサクラの落ち葉が地面に目立ちはじめています。
そんな秋の日、恒例の「生きもの大好きミニサロン」のテーマはドングリです。今年も「なり年」で、たくさんのドングリが博物館の敷地に落ちています。
といいつつ、みなさん前庭でしゃがみ込んで何をやっているのでしょう?
前庭の大木のクヌギから落ちたまん丸いドングリを使って、コマを作って遊んでいるのです!
千枚通しで穴を少し空けておき、軸にする爪楊枝を短めに切るのがコツです。みなさん結構よく回っていました。
続いてドングリの種類の見分け方など説明して、最後は・・・
みんなで同じ方向を向いて何をやっているのでしょう?
ドングリパチンコです!
楽しいけど危ない遊びなので、安全面の説明をよーくしてから5分限定で遊びました。これもコツが必要なのでそう簡単には飛びませんが、飛べばとても威力があります。
その威力に驚かれたのか、みなさん「持ち帰ってもやる場所がないから」と太い輪ゴムを返却してくださいました。
そういえば、ドングリを拾っていたお子さんが見つけてくれたもの。
これだけを見て「カブトムシの足!」。見つけたこともすごいですが、カブトムシとわかるところもすごいですね。すばらしい観察眼です。そのあと、別のお子さんがツノも見つけてくれました。
おそらく、カラスの食べた痕をさらにアリなどが食べてこうなったのだと思います。カラスは後胸から下だけ食いちぎって食べます。そのため、カブトムシの頭(と前胸)だけが寂しく残るのですが、それをアリやオサムシなどほかの虫が食べて、食べるところの無い足やツノがこの季節まで残ったのでしょう。寒くも暑くも無い絶好のお天気の中、そんな推理もしながら楽しくミニサロンを終えることができました。
(生物担当学芸員 秋山)