先日、他のクモの網に入り込んで、餌を盗み取ったり、網の主を食べてしまうイソウロウグモについて書きましたが、クモを食べるクモはイソウロウグモだけではありません。
そのうちの一種類が、これ。
とてもクモには見えないと思いますが、オナガグモという種で、足をそろえて伸ばすと、一本の松葉のように見えるのが特徴です。成体は体長20-30mmになりますが、写真は幼体で体長10mm程。足を伸ばして20mm程度です。
棒状の姿勢で糸を一本伸ばして待ち伏せし、それを伝ってきたクモを襲って捕食します。
これは、オナガグモと糸でぐるぐる巻きにされたワカバグモの幼体です。
捕食の現場ではありませんが、状況証拠ですね。
オナガグモが正体を表す(?)とこんな姿。
なんとも不思議な形ですが、脚が生えているあたりが頭胸部で、後ろに長く伸びているのは、腹部です。
イソウロウグモの仲間や、オナガグモのように主にクモを餌とする種は、ほとんどがヒメグモ科というグループに属しています。
たぶん偶然ではないのでしょうが、どうして居候やクモ捕食という行動が同じグループ内でしばしば見られるのか、それもまた不思議です。
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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