先日のブログで、市内の緑地に自生する珍しいタイプのキンランである、ツクバキンランについてご紹介しました。
今日(5月18日)、企画展の準備の合間を縫って、別の緑地へ別のタイプの珍しいキンランを見に行きました。
葉緑素を欠いて全体が白い、アルビノのキンランです。
今年は市内の緑地はどこも、キンランやギンラン、ササバギンランがたくさん開花していると情報があり、ここも、管理をされている市民の方も驚くほどの開花株が見られています。そして、その中で4株が、アルビノだったそうです。その方のご案内で、貴重なアルビノのキンランの写真を撮ることができました。
花の形は通常のキンランと同じですが、やはり色がかなり薄めです。
こちらは近くに咲いていた通常のキンランです。
ほとんどのキンランがすでに花が終わっているので、アルビノタイプは花期が少し遅いようです。
葉緑素を欠くということは、光合成もしないということです。キンランをはじめ多くのランは、発芽時に菌根菌(きんこんきん:植物の根について共生関係を作る菌類)の助けを借ります。キンランはもしかしたら、その後も菌根菌から栄養をもらって開花までこぎつけてしまうということでしょうか。
美しい花の野生ランですが、地面の中ではなにやら恐ろしげな搾取構造ができあがっていそうです。謎と不思議が詰まった植物ですね。