円網(えんもう)を張るクモの中には、網に「隠れ帯」または「白帯(はくたい)」と呼ばれる装飾をつけるものがいます。コガネグモ類はその代表格ですが、今朝、コガタコガネグモがあまりにも見事な隠れ帯をつけているのを見かけて、思わず写真を撮りました。
くっきりとしたX字型の装飾で、その形から「英字グモ」と呼んでいた地方もあるという話もうなずけます。
「英字グモ」の語源にはもう一つ説があって、隠れ帯がジグザクに見えるのを、英文の筆記体に例えたとも言われています。
こんな感じですが、筆記体に見えるでしょうか。
隠れ帯をまったくつけていない事もあります。
幼体の頃は、このように不規則で面的な付け方をします。これだと、文字というより、落書きみたいです。
隠れ帯をつける理由については「網を安定させるため」「餌を誘引するため」「鳥が網に衝突するのを防ぐため」という説がありますが、どれが正しいか決着はついていないようです。もしかしたら、いくつかの機能をあわせ持っているのかも知れません。