ここは博物館お隣の樹林地で、駐車場に隣接した一画。昨年の台風で幹が折れてしまったミズキに近づいてみると・・
幹の様子がヘンです。あり得ない色(蛍光色のオレンジ色!)が幹にこびりついています。
と、不穏な書き方をしてしまいましたが、これは博物館の駐車場では毎春の季節の風物、スライム・フラックス(スライム状のかたまり、フラックスは溶剤の意味)です。正体は、菌類のコロニーなのですが、ミズキは水分の多い樹木で、枝が折れたりするとそこからポタポタと水滴を落とします。台風で痛んだ枝や幹から、春になって樹液がしみ出て、そこに含まれる糖分などを栄養に樹液酵母と呼ばれる菌類などがコロニーを作る現象です。
見た目の色や形状が異様なのでちょっとビックリしますが、毒があるわけでもなく、樹勢の衰えた木や、強剪定されたり、台風などで枝折れが生じたりするとできやすくなるようです。じつは、一昨年までは駐車場の真ん中あたりのミズキにできていたのですが、一昨年、台風で倒れかけて伐採されました。今年は少し離れた場所の木に再び鮮やかなオレンジ色のスライムが形成されたということになります。
樹液がスライムを伝ってぽたりぽたりと落ちていました。スライムはまだまだ増殖していきそうです。
※博物館は3月31日(火)まで臨時休館の予定です(3月24日現在)。