博物館のまわりの樹林地やそのフェンス沿いで、ナワシロイチゴの花が咲きだしました。
遠目に見るとぼんやりした印象なのですが、近くで見るととても美しい花です。ノイチゴの仲間の花は白色が多いのですが、ナワシロイチゴは紅梅色と言えばよいでしょうか、なんとも繊細な色合いです。開いた花も良いのですが、閉じた花もまた美しい造形です。
梅雨の頃に実って真っ赤な果実をつけます。ジャムなどに利用されますが、果実の粒が小さく、しかもアリなどがたくさんついていたりして、収穫するのは少々難儀なノイチゴです。
近くではガマズミも咲いていました。
林内で純白の花がボウッと灯(ともしび)のように浮き上がって見えました。この花もよく見ると雄しべがツンツンと飛び出していて、かわいらしい花です。
連休終盤の雨のせいか、植物が生き生きとしているように見えました。
(生物担当学芸員)