博物館の駐車場では、「ミズキ」が満開です。
といっても、この「ミズキ」は、クマノミズキという種類で、ゴールデンウィークの頃に咲くミズキとは別種です。ミズキの方は花期が約1か月半ほど早いので、すでに若い果実がついています。
分類上も近縁で、葉も花もとてもよく似ていため、それだけでは区別がつきません。
大きく違うのは、枝別れの様子です。ミズキは、左右交互、あるいは不規則に枝が分かれる「互生(ごせい)」です。
一方、クマノミズキは同じ場所から左右に枝分かれする「対生(たいせい)」です。
同じような環境に生育し、博物館周辺でも並んで立っていることもしばしばです。それでも、花期が重ならないのは種を分ける決定的な違いになります。他にも休眠芽(冬芽)の形も違うのですが、それはまた冬、見やすくなってから紹介しようと思います。
(生物担当学芸員)