2月10日(土)、厚木市の複合施設「アミューあつぎ」において開催された「第23回さがみ自然フォーラム」(厚木市/特定非営利法人神奈川県自然保護協会主催 :2月8日~12日)で、当館生物担当学芸員が講演を行いました。
今年の同フォーラムのテーマが「気候変動と神奈川の生物多様性Ⅱ」であることから、講演タイトルを「変わりつつある神奈川の生きもの 分布、季節、生態」としました。
温暖化などの気候変動と地域の生物の変化は、簡単には結びつきませんし、安易に相関を語るのは危険です。それは、野生の生きものはもともと様々な変化を続けながら地球上に生育・生息しているからで、織り込み済みの変化と、外的な要因で起きた変化を見極めるには、長い時間と広域的なデータが必要なのです。その上で、地域の自然を見つめる私たちの役割は何か、実際に神奈川の生きものに起きている変化について紹介しながら考える内容にしました。講演が90分と、その後の質疑応答がたっぷり30分強と、みなさんの関心の高さを感じました。
ところでこのフォーラムは、幼稚園から小中高校、大学、民間のNGOやNPOまで、様々な団体が参加し、活動や調査研究の成果を発表しています。
地域の「変化」を共有し合うことのできるこうした場はとても大切で、まさしく、今回のテーマとも一致します。当館の「学びの収穫祭」ともスタンスが似ているので、大いに刺激を受けました。
(生物担当学芸員)
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