5月26日(日)に令和6年度の地質学講座の第2回目を開催しました。陣馬山麓で神奈川県最古の地層、小仏層群の地層を観察しました。
JR中央線藤野駅からの和田行きのバスに乗車して、終点の和田バス停からスタートしました。
和田バス停から最初の見学地点まで舗装されてはいますが、割と急な坂道を登ります。
最初の見学地点では、小仏層群の砂岩を観察しました。もともと海底で水平に堆積した地層が、地殻変動によりほぼ垂直になり、さらに押し曲げられて緩やかに曲がっている様子を観察しました。
見学地点2では、川岸や川底に露出している地層を観察しました。川岸が切り立っているので降りることができないので、道路から覗き込んで観察しました。海底で堆積した泥の地層の間に多くの火山灰の地層が挟まれています。火山灰の存在から、地層が堆積しているときに頻繁に火山活動があったことがわかります。
見学地点3も、降りることができないので、道路から観察しました。砂と泥が交互に海底で堆積した地層が見られます。泥の地層は砂の地層よりも川の水に削られやすいので、砂の地層だけが削り残されて、川底から突き出ているような感じで残っている様子が観察できました。
見学地点4では泥岩に含まれている黄鉄鉱を観察しました。時間があまりなく十分に観察できませんでしたが、いくつか黄鉄鉱を見つけることができました。
ギリギリでしたが、予定していたバスにも間に合い、天気も良く、無事、この日の野外観察会を終えることができました。
第3回目は道志川の下流域での野外観察会です。
(地質担当学芸員)