先日、津久井地域で昆虫の調査を実施しました。
目的は、「ガガンボカゲロウ」という昆虫の生息状況の確認です。
ガガンボのなかまなのか?それともカゲロウのなかまなのか?
迷ってしまう名ですが、その正体はカゲロウのなかまです。
カゲロウのなかまは幼虫が水の中に住む水生昆虫で、その成虫も水辺の近くに生息しています。
なかでも、今回の目的のガガンボカゲロウが好きな環境は、下の写真のような小さな沢沿いです。
執筆者の私がガガンボカゲロウを探すのはこの調査がはじめて。
ドキドキしながら探すと、、、
いました!ガガンボカゲロウです。
その後も続々と別個体が見つかり、市内に安定して生息している様子が確認できました。
普通、カゲロウのなかまは4枚の翅(はね)をもっていますが、この種は後ろの翅がとても小さく退化しているので、2枚しか翅が無いように見えます。
実は、ガガンボカゲロウは、神奈川県で絶滅の危機にある生物を示した神奈川県レッドデータ生物調査報告書2006で「注目種」に選定されています。
今後も市内で無事に生息していけるよう、「注目」していきたいと思います。
(動物担当学芸員)