市内にはアオハダトンボというトンボのなかまが生息している河川があります。
そろそろ成虫が羽化する時期ということで、生息状況の確認に向かいました。
川沿いを探しながら歩いていきます。
なかなか見つからないので「少し時期が早かったかな」などと話していると、
ひらひらとオスが飛んできました。
オスの翅(はね)は一見真っ黒ですが、青色の光沢があり、太陽光を受けて翅が輝く様子は実に見事。
調査当日は気温がかなり高かったのですが、風を受けながら川にせり出した葉っぱにとまるトンボはとても涼しげです。
撮影者も長靴で川に入っているので足元はひんやり。思わず時間を忘れて見入ってしまいました。
そうこうしていると、メスも飛んできました。
メスの翅には青い光沢はないのですが、翅の先端に白い「偽縁紋(ぎえんもん)」があり、とても良く目立ちます。
以前のブログで紹介したミヤマカワトンボと同じ特徴です。
神奈川県では絶滅危惧Ⅱ類に選定されているアオハダトンボ。
今後も市内に生息し続け、美しい姿を見せてほしいです。
(動物担当学芸員)