真夏の昆虫レストラン

8月5日、月曜日ですが、博物館は夏休み期間中無休で開館しています。

さて、猛暑の毎日です。気のせいか、セミ以外の昆虫はあまり元気がないように感じられますが、いるところにはいます。そんな場所の一つが、ヤブカラシの花です。別名、昆虫レストラン。オレンジ色の花が蜜をたくさん出していて、ピンク色の花は営業終了のサインです。

ヤブカラシの花と葉

四枚の緑色の花弁と、四本のおしべがついています

人家周辺では、無節操につるをのばすやっかいな雑草ですが、虫たちにとっては甘い蜜を安定供給してくれる大切な食事場所です。

夢中で蜜をなめるアリ

こんな昆虫も訪れていました。ヨツスジトラカミキリです。

ヨツスジトラカミキリ

花の蜜を吸うイメージはあまりないのですが、拡大してみると、しっかり蜜をなめていました。
さらに、別の日に撮影した写真ですが、ナミテントウです。

ナミテントウ

ナミテントウは、成虫も幼虫もアブラムシを食べることで知られています。糖分の栄養価は肉食の昆虫も引き寄せるのですね。じつは、ヤブカラシの花の蜜は、人間が舌先でなめても甘さを感じるくらい、糖分がちゃんと含まれています。
炎天下の昆虫レストラン、確実になにかしらの昆虫がいるので、熱中症に気を付けながらまた観察しようと思います。
(生物担当学芸員)

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 タグ: , , , パーマリンク