11月に入って少し秋らしくなってきた博物館周辺の樹林地ですが、その中にクサギの木が生えています。果実をジョウビタキが食べていたことを先日のブログでもお伝えしました。そのクサギに、巨大なイモムシがついていました。
クロメンガタスズメの幼虫です。成虫も大きなガ(蛾)で、胸部背面の人面のような模様が特徴です。4年前のこのブログでも紹介しました。
幼虫の食草はナス科だけでなく、クサギも、ということで探したところ、結構たくさん見つかりました。チョウやガのイモムシは、同じ種類でも緑色や茶色など変異のあるものが多いのですが、クロメンガタスズメも緑色タイプのほか、黄色タイプと茶色タイプが知られています。今回は、樹林地内で実施していた鳥類調査の合間に3色とも見ることができました。こちらは黄色タイプです。
そして、少し離れた場所で調査の参加者が茶色タイプも発見!
同じ種なのにこれだけの色違いがあるのは驚きです。よく見ると、特に茶色タイプは表面の様子もかなり違っています。
それでも、共通なのは尾角(腹部最後部背面の突起)です。トゲトゲしてくるりとカールしています。
なんともインパクトのあるイモムシです。博物館周辺でかなり発生していることがわかったので、次は成虫も探してみようと思います。
(生物担当学芸員)