11月27日、東京霞が関の環境省で、第58回全国野生生物保護活動発表大会が行われました。全国の小学校から高校のうち、審査によって選ばれた9校が、野生生物や生態系を守る日ごろの活動とその成果を発表しました。
今年度は、相模原市内から神奈川県立上溝南高校生物探求部が林野庁長官賞を受賞、発表の栄誉をつかみ取りました。発表のタイトルは「ホトケドジョウの保全活動〜ホトケドジョウをほっとけない!!〜」です。
言葉遊びのような雰囲気のタイトルですが、内容は神奈川県の絶滅危惧2類に区分されているホトケドジョウを守るための、いたって真面目で真摯な調査研究活動です。学校から歩いていかれる範囲の身近なフィールドで地道な調査を進めている点が評価されました。
今回は、小学校1校、中学校2校、高校6校の参加校が、質疑応答の時間に学校間で活発に質問し合っているのが印象的でした。そして、休憩時間には生徒や児童同士、そして引率の先生とアドバイザーの専門家も交えて意見交換をしていました。
こうした交流こそが、この発表会の最大の意義ではないかと思います。
発表校はどこも大変高いレベルの活動を行い、それをつうじて地域の様々なコミュニティをつなぎ合わせ、広く発信しているという共通項がありました。参加校の活動の様子について、詳しくはこちらのサイトから見ることができます。ぜひ、多くのみなさんに全国各地のすばらしい活動の様子を見ていただきたいと思います。
(生物担当学芸員)