1月19日、勝坂遺跡でバードウォッチングの案内をしてきました。勝坂遺跡は国指定史跡で、その活用事業(相模原市文化財保護課主催)の一環として企画されたものです。
まず、管理棟内で簡単なレクチャーです。今日見られたらいいな、という野鳥を紹介しました。
歩き始めてすぐ、レクチャーでも紹介した「日本で一番小さいキツツキ」であるコゲラが登場。全員で観察できました。
木をつつく様子や、背中のシマシマ模様がかわいいと大人気でした。
出現する野鳥を次々に紹介するよりも、じっくり観察することを心掛けました。また、途中では冬越し中の植物や、谷戸と湧水などの環境についても紹介しました。
それでも、一瞬の登場でみなさんから歓声が上がった種もいます。ほんとうに上空を一瞬通過しただけだったためその場では識別できなかったのですが、かろうじて1枚だけ撮影できた写真を後から画像調整して確認したら、ハイタカの成鳥でした。
大きさから判断してメスと思われます。この後、遺跡公園内でムクドリの群が突然飛び立ったと思ったら、上空をオオタカが飛びました。なので、猛禽類が2種類観察できたことになります。
その後もツグミやムクドリ、上空を飛び回るイカルの群などを観察しました。
遺跡公園内を一周して管理棟の前まで戻り、最後にモグラ塚をつついて遊びました。
モグラ塚は、モグラ(アズマモグラ)がトンネルを掘って出た土をかき出したもので、塚の中心を木の枝などでつつくと、スポンと土が落ちてトンネルの穴が現れます。そこからモグラの胴体の太さを想像してもらいました。
まとめとして、みなさんと観察した野鳥を確認(鳥合わせ)しました。案内役だけでなくて、他のみなさんと複数で確認できたのは、15種でした。
風がほとんど無くて穏やかな冬の日、楽しくバードウォッチングができました。
(生物担当学芸員)