1月23日、市内緑区の相模川の河原を歩いていると、エナガに出会いました。
ほぼ一年中、群れ生活をする鳥ですが、この時はあまり地鳴きもせず、静かに飛び回っています。それもそのはずで、2羽だけで行動していました。ということは・・この2羽はすでにつがいになっているということです。そして、なんとなく忙しそう。動き回る様子をしばらく見ていると、木の枝の股に頭をつっこんで何かしています。
なにやらもじゃもじゃしたものを嘴にくわえていました。
また、しばらく歩いて別の場所でもエナガのつがいに出会いました。こちらも、くちばしには白い綿のようなものが・・。
これらは巣材に使うのでしょう。エナガの繁殖期は早く、1月下旬からこうして巣材を集めていきます。コケや地衣(ちい)類などをクモの糸や昆虫の繭(まゆ)でからめて外壁を作るのです。そうしてソフトボールくらいの大きさの巣を作り、内部にはたくさんの羽毛(猛禽類の食べ痕などから拾い集めます)を入れて、10羽以上のヒナを育てます。
周辺では、まだ10羽近くの群になっているエナガもいました。こちらは昨年生まれの若い個体の群でしょうか。彼らもそのうち、つがいになったり、子育て中のつがいのお手伝い(ヘルパー)をしたりするのでしょう。
エナガを観察していたら、フィッと声がしました。ベニマシコです。
名前の由来となる紅色のオスはヤブの中からなかなか出てきてくれませんでしたが、なんとか顔は撮影できました。
冬越しの野鳥もいれば、繁殖期に入った野鳥もいて、河原はにぎやかです。
(生物担当学芸員)