シロスジショウジョウグモほどではありませんが、今回も赤っぽい色のクモを紹介します。
ただし、普段は姿を見る事ができません。
このクモはいわゆる「くもの巣」で連想されるような円網を張るのですが、その中心付近に枯れ葉を巻いたものを吊るして、普段はその中に潜んでいるからです。
名前は「ハツリグモ」。漢字で書くと「葉吊蜘蛛」という事になります。
網に餌がかかると、隠れ家から出てきますが、獲物をくわえると、隠れ家に持って行ってしまいます。
外から見ていると、空中に浮かんだ枯れ葉がごそごそ揺れていて、あまりの臆病ぶりに、つい、顔がほころんでしまいそうになる程です。
初夏から夏にかけて見られ、大きさは、メス 8~11mm、オス5~6mmと比較的小型で、平地~山地まで広く分布する普通種です。樹木や垣根の根本近くの低い場所に網を張ります。博物館のエントランスでも、5月の連休明けくらいまで展示しますので、来館された方はぜひ実物(といっても隠れ家と網だけですが)をご覧ください。(学芸班 木村)
真ん中辺の枯れ葉の中にクモがいます。円網も写っているのですが、見えるでしょうか?
枯れ葉の筒の中をのぞくとこんな感じ。
クモ本体はこんな感じです。
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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