最初にお断りしておきますが、「惑い」ではありません。例によってクモの話です。
昨年から気になっていたジョロウグモの卵のうから、ついに子グモが出てきました(卵のうについては1月14日のブログで紹介しました)。そろそろだな、と気をつけていたのですが、今朝、こんな塊があるのを発見しました。
クモは卵からかえった後、大抵、卵のうの中で1回脱皮します。その後卵のうから出るのですが、種類によってはこうして集団でかたまっている時期があります。これを「まどい(団居)」と言います。
ジョロウグモの場合、移動しながら何度かまどいをつくった後、個体ごとに散っていくのですが、なぜこのような集団をつくるのかはわかっていません。
この「まどい」に息をふきかけたりすると、まさに「くもの子を散らす」状態となり、しばらくすると元に戻ってくるところが観察できます。本当はその場面も写真に撮りたかったのですが、昼ごろには3m近い高さに移動してしまい、できませんでした。
皆さんがもし、「まどい」を見つけたら、ちょっとやってみてください。また、集団が移動するときも「てんやわんや」という形容がぴったりで、中々面白いのですが、残念ながら、これも観察できませんでした。もし出くわしたらぜひじっくり見てみましょう。
さて、この子グモたち。これから夏を越して成長し、10月半ばごろにはあのお馴染みの姿になります。これからもその成長ぶりを時々紹介しようと思っています。
これが先ほどの「まどい」が出てきた卵のう。今日は2つの卵のうから子グモが出たのが確認できました。(学芸班 木村)
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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