7月11日水曜日。晴れ。
道志川の上流に調査に出かけました。
道志川の最上流部です。岩盤の上を直接川が流れているところもありました。
岩盤は閃緑岩の仲間です。
はんれい岩もありました。
一方、道沿いは富士山が噴火したときの噴出物が厚くたまっています。相模原の関東ロ-ム層とよく似ていますが、こちらは層がはっきりしています。
含まれている溶岩の破片も大きいです。
7kmほど下ったところで川砂を採集しました。護岸が一部崩れていました。普段は穏やかな流れですが、洪水時は猛威をふるうようです。ここでは3種類の護岸がみられました。崩れたところの右側(上流側)で2種類、下流側で1種類みられます。もしかしたら、ここは繰り返し護岸が崩される場所で、何回も補修を繰り返した結果かも知れません。
下流側で見られる護岸は天然石を四角く切って積み上げたものです。使われている石は玄武岩質の溶岩です。富士山の溶岩の可能性が高いです。下の写真は崩れたところとは別の場所です。
道志川の上流は富士山の領域であることを、あらためて感じました。
(地質担当学芸員 河尻)
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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