先日ご紹介したカイコ在来品種の変異系遺伝子を持つow btsも、ほかの品種や交雑品種と比べるとちょっと成長が遅めですが、立派に終齢(5齢)を迎えました。
おもしろいのが、脱皮するたびに眼状紋や三日月紋が薄くなり、とうとう終齢ではほとんど見えなくなってしまいました。
そして今更気付いたのですが、頭が硬化した最尾部と同じような赤茶色であることです。通常はベージュなので、両端が赤っぽいなんとも不思議な姿です。さらに体は蝋質の半透明。つくづく、おもしろい姿です。
こちらは交雑品種の熟蚕(繭を作り始める状態のカイコ)です。owの蝋質の半透明とは違って、飴色の半透明です。
次々と繭を作り始めています。春蚕のf1とは大きさでは比べようもありませんが、かわいらしいくびれ繭がたくさんできそうです。
(生物担当学芸員 秋山)