さがみはら宇宙の日講演会「ミミズ・ロボットがロケット燃料を作ったら?」開催しました

今日の講演会は、主催者側も首をひねるような不思議なタイトル。

講師は羽生宏人さん(JAXA宇宙科学研究所准教授)。

まず、宇宙に行くにはなぜロケットが必要か、ロケットのしくみや原理、固体燃料ロケットの歴史など、ちょぴりカタイお話をわかりやすく、さっと説明した後、本題の「ミミズ・ロボット」のお話。
現在のやり方だと、容器の中で火薬をかきまぜて作った燃料をロケットに充てんして…とやっていたのを、連続して行う事はできないか…と考えたところ思いついたのが「自分たちも、体の中で似たような事をやっているじゃないか!」という発想にたどり着いたそうです。そうです「食べ物を食べて(人間は消化をしますが)、混ぜて、出す」という消化管の活動です。
そこで生まれたのが、ゴム製のポンプを連結したような「ミミズ・ロボット」。

次々に隣の部屋に物質を送りながらうまい具合に混合する事ができ、かつ「出来上がったら容器を入れ替える」手間もなく、ゴム製なので発火の心配もないという「今までになかった50歩も100歩も先を行く」研究なのだそうです。
本当はもっと難しい問題がたくさんあるのでしょうが、最先端の話題を大変平易に話していただき、聞いていて「へえー」「ほぉー」の連続でした。

秋晴れの、外歩きに最高の陽気にもかかわらず参加してくださった皆さん、やはり熱心な方ばかりのようで、講演の後もしばらく先生の周りで質問が続いていました。
こういった最新の話題を、研究しているご本人から聞けるのはめったにない期会です、これからもできる限りこういう場を持っていこうと思います。(学芸班 木村)

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