先日、このブログで今年の紅葉はイマイチ・・というようなことを書きました。展示の案内などする際にも、何度かそんな解説をしました。でも、ちゃんと根拠となる画像を示しておかないとイメージ操作をしているように見えるので、去年と比較してみたいと思います。
こちらは、博物館お隣の樹林地の、南側道路脇に生えているトウカエデの去年(H26.11.28)の写真です。
そして、こちらが今年、今現在のようすです(H26.12.5)。
撮影条件は、去年は朝8時頃、本来なら逆光ですが、曇りがちの日でした。今年は撮影日が1週間ほど遅れていますが、紅葉も遅れているので色が落ちてから撮影したわけではありませんし、これから赤くなるかというと、枝の上の方はすでに落葉が始まっているのでそれも期待できません。晴天で午前中はモロに逆光だったので、午後の順光になってから色の出やすい光条件で撮影しました。色合いの差がわかるでしょうか。
この写真を含めて、紅葉のしくみと年による色合いの差などについて、博物館のホームページコンテンツ「生きものの窓」に近々掲載する予定です。詳しいことは来週あたりにアップしますので、そちらをぜひご覧下さい。
そうそう、トウカエデというのは植栽木で、公園などによく植えられている木です。毎年、安定してきれいに紅葉する木のひとつです。特徴的な三裂の葉は、見分けやすいカエデのなかまです。
トウカエデは比較的遅めに紅葉する木なので、ここ数日の冷え込みと晴天で少しずつ色も出てきました。林内の、まだ紅葉していなかった株は日当たりの良い枝から赤くなっています。
なかなかのグラデーションです。
今からでも遅くないので、紅葉木にはもうひとがんばりしていただきましょう!
(生物担当学芸員 秋山)