冬の虹

今日は前線を伴った低気圧が西から進んだ影響で、早朝から土砂降りの雨、そして10時頃には急激にお天気が回復しました。あまりにも急に回復したので、雨も少し残ったまま晴れてお天気雨になりました。
この時期、こんな時は虹が出ます。日が射したのを合図に、博物館の屋上へ出てみました。

果たして太陽と反対方向に、低い虹が出ていました。虹は太陽が低い時間帯でないと見えません。夏だと10時すぎにはもう太陽が高すぎて虹は見えないのですが、冬至に近づくこの時期ならではの日中の虹です。太陽が高ければ低く(虹本体は円なので、円の上端が見えていることになります)、太陽が低ければ虹は高く出ます(円の下の方まで見えているという意味です)。近くの小学校のベランダにも生徒さんがたくさん出ていて、「きれいだねー」という声が聞こえてきました。粋な先生のいるクラスです。虹自体はちょっと薄めだったので、片側のアップを。

積雲の並雲がちぎれながらすごいスピードで動いています。虹も明滅するように濃くなったり薄くなったり、消えたり。そのうち、ほとんど見えないくらいに薄くなって消えていきました。虹が消えたので、角度を変えて見ると・・紅葉と、天体観測ドームと、青空、白い雲。

温暖前線に乗ってやってきた季節外れの暖かい風を受けながら、ちょっと清々しい気持ちになりました。
(生物担当学芸員 秋山)

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