シャクチリソバ

今日は午前中、東京大学本郷キャンパスにある東大総合研究博物館で会議があり、出席してきました。
博物館の正面、道路側の植込みに、やたらと大きなタデ科の植物が旺盛に伸びています。シャクチリソバです。

妙な種名です。漢名の赤地利に由来するとか。12月も半ばを過ぎたのに、まだまだ開花しています。インドやヒマラヤ地方の高標高地に自生する外来種なので、寒さには強そうです。明治時代に薬用を目的に持ち込まれ、東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)で栽培されたそうです。

残念ながらその後、薬用の目的も忘れ去られたまま野外へ逸出し、今では河川敷や畑などに広がってます。小石川と本郷は離れていますが、いつ頃からここで咲いているのでしょうか。

明治時代に小石川で育てられていた株の直系ではないかと、勝手に想像しながら古めかしい門を出て帰路につきました。
本郷の街路のイチョウの黄葉もそろそろ終わりそうです。
(生物担当学芸員 秋山)

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