クリスマスカラー

今日は12月22日、今年の冬至です。
柚子湯のことは先日のブログで書いてしまったので、今日はこんな植物の色について・・

マンリョウです。博物館の前庭でいま、真っ赤な果実をたわわに実らせています。3日後にせまったクリスマスのイメージカラーですね。
常緑樹であるマンリョウの葉の下にぶら下がるように実るこの果実の色には、意味があります。緑色を背景にして一番目立つ色は、赤です。これは色相環の「補色」の関係になります(正確には、赤と青緑が補色関係にあります)。つまり、種子を遠くへ運んでくれる鳥などの動物に「食べ頃だよ」とお知らせしているわけです。庭木としてよく見かけ、信じがたいほど大量の果実を実らせるトキワサンザシ(ピラカンサス)もそんな果実の一つです。

同じく博物館前庭でたくさん実っているヤブランは、色こそ派手ではありませんが、林床を被う常緑の葉の上にニョッキリとたくさんの果実を突き出しています。

ところが・・一見大盤振る舞いしているように見えるこの果実の主張が、鳥にとっては信じるに足るものでもないことがあります。
そのあたりの動物と植物の興味深い関係について、今週土曜日の「生きもの大好きミニサロン」でご紹介する予定です。12時から30分程度の、お気軽だけどちょっと深い自然観察、いかがでしょうか。どなたでもご参加いただけます。
(生物担当学芸員 秋山)

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