今日は二十四節気の大寒(だいかん)です。節気にふさわしくぴりりと冷たい朝、相模川の河原へカワラノギクの種子を採りに行ってきました。と、その前によく晴れて空気も澄んでいたので、丹沢の雪形の見える場所へ行って撮影してみました。
右のピークが蛭ヶ岳(1673m)です。その左側、鬼ヶ岩の頭付近の北面に白く出ているのが丹沢の雪形「駆け上がる白馬」です。左上に向かって白馬が駆け上がるように見えるでしょうか。北アルプスなどで見られる雪形の多くが雪のついていない面が抜ける「ネガ」であるのに対して、丹沢のこの雪形は雪がついている面が浮かび上がる「ポジ」です。そのしかけは伐採地という味気ないものではあるのですが、それでも美しい雪形です。
さて、カワラノギクのタネは・・
ぼんぼりのような果実の綿毛がたくさんできていました。タネを採るのは、春に苗を育てるためと、遺伝資源としての継代保存のためです。
まわりで冬鳥がたくさん飛び回っていました。中でも突出してたくさん見られたのがカシラダカです。
ヨシ原やオギ原に大きな群れが入っていて、ざっと見渡す中に数百羽、数十羽単位であちこち動き回っていたので、周辺の群を合わせるとおそらく1000羽近くはいたと思われます。これほど大きな群れは珍しい!
カシラダカに圧倒されつつ、ジョウビタキなどほかの冬鳥も静かに冬越しをしていました。
これから冬鳥もダイナミックに動き出しそうな雰囲気を感じ取りました。バードウォッチングの楽しい季節が続きます。
(生物担当学芸員 秋山)