先日からこのブログでもご紹介してきた営巣中のエナガのその後です。
昨日(3月17日)のお昼休みにようすを見にいくと、しんと静まりかえっていてちょっといやな予感がしました。巣のある木を双眼鏡で見ると・・ありません。心の中で「あーあ」と思いながら根元付近を探すと・・
ありました。崩れ落ちたというより、カラスかなにかにつつき落とされた感じです。小さな体の2羽で懸命に作っていた姿を思い出すとやるせないのですが、これも自然です。カラスだって、生きていくために必死です。
卵の殻などは落ちていなかったので、おそらくはまだ抱卵前だったと思いたいところです。エナガの労力を無駄にしないためにも、落ちた巣は資料として保存することにしました。
ブログでもお伝えしたふわふわ素材がいっぱい詰まっています。やはり、テイカカズラの冠毛をたくさん持ち込んでいます。
エナガの巣といえば、鳥の羽根。ちゃんと内装に使われていました。これはキジバトの雨覆羽のようです。
今年の初夏に、羽根にまつわる展示を企画中です。急遽、この巣を展示資料に加えることにしました。使われている羽根について、詳細に調べてみたいと思います。
エナガのつがいが、別の安全な場所で巣作りを再開していることを祈ります。
(生物担当学芸員 秋山)