地質調査日誌4/24 山梨県山中湖村〜大月市

4月24日、日曜日。曇り時々雨。

山中湖と桂川の上流へ調査に出かけました.相模原地質研究会と首都大学東京の学生さんと一緒です.

山中湖は相模川・桂川の源流です.

山中湖の砂はほとんどが富士山の溶岩の破片でできているため,湖岸の砂浜は焦げ茶色をしています.

午前中は山中湖畔の砂の調査をして,午後からは今から約1万5千年前に桂川・相模川を流れ下った泥流の調査をしました.
この泥流は富士相模川泥流と呼ばれていて,相模原市まで流れ下ったことが確認できます.

都留市夏狩の柄杓流川で富士相模川泥流堆積物が見られます.
柄杓流川右岸の太郎・次郎滝がかかる崖はほとんど全て富士相模川泥流堆積物でできています.

次の目的は大月市富浜町鳥沢の富士相模川泥流堆積物です.
行ってみたら,法面補強されていて全く露頭を見ることができなくなっていました.
工事が始まっているとの情報は得ていましたが,少しでも見ることができればと思って行ったのですが,残念!

下の写真は2004年12月の同じ場所です.この時はしっかりと富士相模川泥流堆積物を観察することができました.

また一つ露頭がなくなってしまいました.少しでも見られる場所がないかと周辺をうろつきましたが,見つからず,残念な気持ちのまま帰路につきました.

(地質担当学芸員 河尻)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと パーマリンク