KAGAYAさんトークショー「世界に星空と夢を求めて」

5月21日土曜日、この日は企画展「鳥の羽 温かく、美しくまとうもの」の初日であり、その関連事業のミュージアムトーク、そして4月から上映している全天周映画「富士の星暦」スペシャル上映・KAGAYA監督トークショーがあるという、博物館にとっては大忙しの一日になりました。
このうち、スペシャル上映・KAGAYA監督トークショーについては4月末から告知していたこと、また、映画の監督であるKAGAYAさんご自身もツイッター(@KAGAYA_11949)やホームページで告知してくださっていたことなどから混雑が予想されていたものの、館への問い合わせは、さほどいただいていなかったことから、当日の人出がどうなるのか、博物館としても予測がつかない状況でしたが、開館と同時に半数以上の観覧券をお求めいただき、その後、結果的には、上映の30分ほど前に完売となる大盛況となりました。

スペシャル上映は、まずKAGAYAさんによる作品紹介から。
KAGAYAさんがドーム映像を手掛けるようになったきっかけ、そして作成中のエピソードとして、撮影の経過や、音楽担当の方と何度もやり取りして作品を作り上げてきたこと等をお話しされ、上映時には、お客様と一緒に、一般の席でご覧いただきました。事前に関係者席としてKAGAYAさんの席を確保しておこうかと思ったのですが、ぜひその場の状況で空いている席に・・・とのことでしたので、お近くの席になった観覧者の方にとっては、KAGAYAさんと一緒に上映を見るというサプライズプレゼントになったかもしれませんね。

上映が終わり、休憩をはさんで、トークショーの開始です。
子どものころから絵を描くのが大好きだったこと、そして埼玉のご実家の様子。これはご自身のドローンで撮影したという動画でご実家の外観から、自室、そして、その窓から屋根に移って星を見ていたというエピソード(危険なので真似をしないでね、とのことです!)を紹介いただきました。
中高生のころから、星の写真を撮り始めたとのことで、そのころ撮影した写真(もちろんデジカメではなくフィルムで撮影したもの)、そして、自宅のお風呂場で現像したことなど。

そしてタイトルのとおり「世界の星空」について。いままでに、世界の各地で撮影をしてきたこと。イースター島では、モアイ像と並んで撮った写真も・・・。
そして、今までで一番美しい星空を見た場所、ウユニ塩湖での写真の数々。

南極に皆既日食を撮影に行ったとき、たまたま近くで撮影していたほかのカメラマンが撮った写真が、皆既日食と人物が同時に写っている珍しい写真・決定的瞬間としてNASAのサイトで紹介されたとのことですが、よく見てみたら、見慣れた機材のシルエット。あ、自分だ!と気づき、そのカメラマンの方からデータを譲っていただいたとのこと。
その動画と、ご自身が撮影した動画を並べて紹介していただき、南極での皆既日食の瞬間をプラネタリウム内の全員で追体験することができました。
そうそう、南極では、かねてからの「夢」を実現したそうです。
それは・・・数千年前の空気も一緒に封じ込まれている「南極の氷」で作る「かき氷」を食べる事!日本から持参したメロンシロップで、かき氷を6杯も!満面の笑みでかき氷を食べるKAGAYAさんの写真に場内が沸きました。
その他、オーロラの話や色々な写真、動画など、盛りだくさんのトークショーとなりました。
そして、タイトルのもう一つのテーマ、「夢」の話・・・KAGAYAさんは夢を持つことが好きであること、そして、夢は叶わないことも多いけれど、夢を持つことこそが前を進む力になること。何かが起こりそうなときには、自分がそこまで行って奇跡をつかもうとすること・・・。
最後の質問コーナーでは、お二人の方からの質問にお答えいただきました。
まず一つ目の質問は「夜はずっと撮影をしているようですが、いったい、いつ眠っているんですか?」。この質問については「撮影をしている期間は、1日に合計6時間程度にはなるよう細切れ睡眠で。そのかわり、撮影をしていない期間はたっぷり8時間は睡眠をとっています」とのこと。これは、健康管理をして長生きをして、「月に行く」という夢をかなえるためでもあるそうです。
二つ目は「どんな子ども時代でしたか?」。こちらについては「夜の間、星を見たり写真を撮ったり現像したりで、そのまま学校に行くから学校ではついつい居眠りもしていたが、家族は、好きなことをやらせて、見守っていてくれていた」とのことです。
満場の拍手で終了したトークショーのあとは、希望者の方を対象にサイン会を実施しました。

中には、スマホの画面や、その日着ていたTシャツにサインをしてもらっている人も!

今回のトークショーでは、KAGAYAさんのご厚意により、フラッシュを使用しなければ撮影OK、そしてトークショー後のサイン会も、「何にでもサインします」ということで、みなさん、それぞれ思い思いの楽しみ方ができたのではないでしょうか。

参加者のみなさん、そして講師のKAGAYAさん、長時間にわたりありがとうございました。

また、当日、残念ながら参加できなかったみなさん、館内のポスターなどにKAGAYAさんのサインをしていただきましたので、博物館にご来館の際、そしてプラネタリムをご利用の際には、ぜひそのサインを探してみてくださいね。

(企画情報班:佐々木)

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