先週から上蔟(じょうぞく=繭を作らせる場所への移動)していたカイコたち、すでに繭が完成しています。展示用の食品カップ蔟(まぶし)のようすです。
そして、展示用ではない蔟として、博物館ではこんなものを使っています。以前、当館ミュージアムショップで取り扱っていた小瓶(中に星砂などが入っているもの)が梱包されていた箱です。中の仕切りがちょうど蔟の大きさにピッタリ!この中に先週末、熟蚕を閉じ込めておきました。
昨日、バリバリと中身を開くと・・
中で移動して、2頭で繭をつくってしまった玉繭が3カ所できています。そして、うまくつくれずに死んでしまったものも1つ。
もう一つの箱を開けると・・
こちらはパーフェクト!すべての区画で1頭ずつ作ってくれました。といっても、全区画に1頭ずつで作らせるなどというのは育てている人間の自己満足に過ぎません。実際の養蚕道具の蔟はもっと大きくて、近代は回転式のものなど開発されて効率的に上蔟していました。当然、玉繭はかなりの確率でできます。その玉繭の利用法についてはまた後日アップしたいと思います。
(生物担当学芸員 秋山)