7/15から吉野宿ふじやの企画展「甲州道中と半原宮大工作品資料」展が始まります。今日は、その展示準備を行いました。
今回の展示テーマである「半原宮大工」とは、愛川町の半原にいた宮大工の矢内家です。矢内家は江戸時代中期から約200年間5代にわたり活躍した宮大工で、江戸城の造営や修復などを行う作事方を務めました。
矢内家は、相模原近辺の多くの寺社の建造物や神輿なども手がけており、今回は甲州道中周辺の本堂、社殿、神輿などを紹介します。
また、宮大工の匠の技を知る展示として、ノコギリ、チョウナ、ノミ、カンナ…などの多種多様な大工道具、金箔用具などの装飾道具などがズラリと並んでいます。さらに、矢内高光が描いた獅子図や上棟式や地鎮祭などで着用した神事衣装など、宮大工のマルチな才能をうかがえる資料を展示しています。
本日の展示準備には、資料を提供いただいた半原宮大工矢内家第14代曾孫弟子鈴木光雄氏をはじめ、ふじの里山くらぶ、藤野観光協会などの協力もいただき、スムーズに行うことができました。
この企画展については、広報さがみはら7/15号のほか、博物館ホームページでも紹介しておりますので、ぜひ一度ご来場ください。特に8/6(土)の午後2時から、鈴木光雄氏の講話もありますので、多くの方の参加をお待ちしております。
(歴史担当学芸員 木村弘樹)