今日はひさしぶりに相模原植物調査会のみなさんと秋の丹沢の植物調査に出かけました。
出発地点の大平(おおだいら)登山口で、調査会の山尾姉さん(先日の生きものミニサロンでクモ観察の指導をしてくれましたが、今日は植物調査員です!)がいきなり捕まえたのは、ニホントカゲでした。
なんて凜々しい!そういえばこの登山口へ来る途中に山尾姉さんが「ヘビだ!」と叫んで車を止めさせて観察したのは・・ジムグリです。
さい先良く爬虫類を観察しつつ、ヤマビルだらけの登山道を上ると、ひたすら、シカが食べないテンニンソウの純群落です。やっと現れたのは、ヤマトリカブト。
それでもこの猛毒の植物の葉をシカが食べた痕跡がありました。大丈夫かな?シカ。
巨大なテングダケもありました。秋山の風景ですね。
セキヤノアキチョウジも、この季節の山を彩る花です。
サンショウの果実は赤と黒のコントラストが美しい。
この時期の山でよく出会うアサギマダラ。やっぱり美しい!
今日は特別暑かったのかもしれませんが、登山口から稜線に出るまで、ムンムンととても暑くつらい山登りでした。
稜線に出てからは標高1200mらしい涼しい風を受けて快適に歩けました。
ところで、昼食をとった黍殻山避難小屋の前の草原では消防関係のたくさんの人たちがいました。何が始まるのかと思っていたら、山岳救助訓練の真っ最中!救難ヘリが飛んできて、遭難者の救護訓練をしていました。
テレビなどでよく見る風景ながら、実際に目の当たりにするとヘリの高さや宙づりで救助するレスキュー隊員の無駄の無い動きに圧倒されました。山の安全をこういうふうに守ってくれている人たちがいることを改めて実感しました。
ところで今日は、ヤマビル多発地帯なのに、今回も誰も吸血されずに下山することができました。すごいですね!
(生物担当学芸員 秋山)