尾崎咢堂を知る巡回企画展及び勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」

昨日から今日は、「尾崎咢堂を知る巡回企画展-「憲政の神」といわれる郷土の偉人紹介」と、勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」の二つの展示準備などを行いました。

尾崎の紹介パネル展示準備中です(汗)

尾崎咢堂を知る巡回企画展は、緑区又野出身の郷土の偉人 尾崎行雄(咢堂)の業績や生き方を広く市民に知ってもらうため、今年度4会場で行う2会場目で、10/1(土)、10/2(日)に光が丘公民館の文化展の中で、展示を行っています。

文化展らしく隣では習字のワークショップなどもやってます。

津久井では比較的尾崎咢堂の名は知られていますが、中央区ではやはり名前程度しか知らない人が多く、郷土の偉人を知ってもらう大変良い機会になっています。
光が丘公民館での展示は明日10/2で終わりですが、10/8からは南区として相模大野駅そばのユニコムさがみはらで、そして、11/27(日)からもう一度中央区として、総合学習センターでも展示を行います。

神奈川新聞の取材もありました

10/1からは、博物館の常設展示室内でも勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」が始まりました。大正15年(1926)に現在の南区磯部の勝坂で、大山柏が発掘調査を行ってちょうど今年が90年になるのを記念し、開催しております。

常設展示を一部展示替えしています

大山柏ってだれ?という方も多いと思いますが、父親が陸軍元帥の大山巌と聞けば「そうなんだー」と思ってくださる方いるでしょう。大山柏は軍人でありながら、父がなくなると公爵の爵位を継承しました。
大山柏も陸軍軍人ですが、公務でドイツに留学した際、かねてから関心をもっていた考古学を学び、帰国後考古学方面の活動を本格的に始めた頃に、勝坂の地に訪れました。発掘調査はわずか1日でしたが、土器・石器などが多く出土し、昭和2年に報告書でその成果をまとめています。
今回の展示では、発掘調査報告書の初版本、発掘した畑の所有者の日記、大山柏が創った史前学研究所の関係資料、勝坂遺跡出土の勝坂式土器や打製石斧など、大山柏の発掘調査の成果などを紹介しています。

勝坂式土器や縄文農耕論について紹介

展示は12/28まで行っています。また、10/23(日)には、記念講演会「縄文人は植物を栽培したのか?」を開催しますので、ぜひご来館ください。
また、文化財保護課でも10/9に講演会や11/3に勝坂遺跡縄文まつりなど関連事業を開催します。

HP資料添付 勝坂発見90年記念事業

(歴史担当学芸員:木村弘樹 考古担当学芸員:中川真人)

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