1月28日(土)毎月第四土曜日恒例の「生きものミニサロン」を実施しました。
生きもの観察はいつでも、どこでもできます。ただ、やはり真冬の1月下旬は、小さなお子さんたちと一緒に観察できるテーマを考えるのはとても苦労します。なかなかこの時期の日中は生きものが見づらいな・・・そうだ!それを逆手に取ればいいのか!
ということで、エントランスでセンサーカメラという道具を使ったミニレクチャーを行いました。
森の中でひっそりと暮らす動物たちの姿をとらえるため、博物館お隣の樹林地にしかけておいたセンサーカメラに写った動物たちを、大きな画面のテレビで見ていただきました。保護色でわかりにくい鳥も、参加したお子さんたちが「ここだよ!」とみなさんに教えてくれています。
そのうちの1枚は、こんな画像です。見事なまでに落ち葉の模様に同化しているヤマシギです。
あまりにもわかりにくいので、剥製の写真をご紹介します。
この鳥は主に夜行性(この映像では午後の明るい時間帯に写っていました!)で、森の中の地面でおとなしく生活しているため、バードウォッチャーにとってもなかなかお目にかかる機会の無い鳥です。それが、センサーカメラではしっかりと写り、博物館お隣の樹林に生息していることがわかりました。
たくさん写っていたタヌキやヤマシギ、トラツグミなどの剥製と見比べながら映像を見ていただきました。
今回ご紹介した画像では、動物たちの生態や特徴的な行動も見ることができて、映像が持つ情報量の多さを実感していただけたと思います。
そしてオマケです。こんなカメラですよ、と紹介するためにセンサーカメラを実際に持ってきていたのですが、ミニサロンの間、ずっとスイッチを入れておきました。
これもセンサーカメラの画像です(ご本人とご家族の承諾を得て公開しています)。
デジタル技術と赤外線センサーが発達して、長時間にわたる鮮明な画像が残せるようになったことで、野生生物の調査効率も格段に上がっています。ふだんあまり見ることの無いこうした映像を通して、生々しい野生動物たちの生活のようすを垣間見ていただくことができたと思います。