博物館の駐車場や、そのお隣の樹林地では今、ミズキが花盛りです。
でもよく見ると、たくさんあるミズキの木の半分以上は、こんなふうに丸坊主です。この木は枯れているわけでもなく、芽吹きが遅れているわけでもなりません。
いったん芽吹いたものの、大発生中の毛虫に葉を食べ尽くされてしまったのです。お嫌いな方に申し訳ありませんが・・
キアシドクガという蛾の一種です。ドクガ科に分類されるためにこんな名前がついていますが、幼虫にも成虫にも毒はありません。ここ4年ほど大発生が続いており、昨年は成虫の乱舞するようすがテレビのニュースなどでも紹介され、話題になりました。今年もすでに見てのとおりの大発生。あと1週間から10日ほどで蛹になり、5月下旬には純白の蛾の乱舞が見られるはずです。こちらは昨年の成虫の写真です。
昼間活動する蛾で、ミズキの木のまわりを乱舞するようすはとても美しいのですが・・今、こうして木からぶら下がっているところはやはりちょっと困ります。
駐車場内にも場所によってたくさんぶら下がってきていて、駐車場が混雑する連休の時期にちょっと困ったことになっています。ご来場の際にはお気を付け下さい。
年に1回だけの発生で、あと2週間ほどで落ち着きます。殺虫剤で駆除するのは、ほかの生きものや人間への影響を考えると得策とは言えません。私たち人間が一歩下がるという判断も必要だと思います。
お口直し、というわけではないのですが、同じ樹林で咲くウワミズザクラです。
ソメイヨシノなどのサクラとはあまり似ていませんが、正真正銘、サクラのなかまです。この花が咲くと、本格的な青葉の季節を感じます。