博物館の近くにはたくさんの公共施設や学校があります。そのフェンス沿いにかつて植えられたクレマチスがいま、花をたくさん咲かせています。
美しい桃色の品種もあります。
でもやっぱり、博物館の中庭で今咲いているこの花の野生種らしい清楚なたたずまいには特別な美しさを感じます。
園芸用のクレマチス(Clematis:このなかまの学名の一部です)の原種の一つである、カザグルマ(キンポウゲ科)です。県内でわずかに残る自生地のほとんどが相模原市内にあり、博物館で咲いているのはその自生地の株から挿し木で増やしたものです。
この株の花は、花びらのように見える純白の萼片(がくへん)の先が内側に巻き込み、鋭く尖る剣弁の特徴があり、おしべの紅色とあいまって凜としています。
中庭でその名のとおりカザグルマのような形の大きな花を咲かせています。あと1週間くらいが見ごろとなります。