カイコが繭になり、博物館で育てていたものは昨日から乾燥に入りました。
熱風乾燥機で乾燥し、すでに中身の蛹は乾いて振るとカラカラと音がしています。
このまま通気性のある入れ物に入れておけば、半永久的に保存できます。
ところで、乾燥したものとは別に、採卵するために乾燥させずに残している繭もあります。こうした繭は、雌雄を確認するためと、羽化した成虫が繭から出られない事故が起きないように、繭を切って蛹(さなぎ)を出しておきます。
よく質問を受ける、雌雄の見分け方ですが、腹部先端の腹側を見ます。こちらはオスです。
こちらはメスです。
幼虫時代は見分けられないわけではないのですが、非常に難しかったものが、蛹では一目瞭然です。といっても説明が難しい違いですね。
品種によって体型や大きさで見分けられる場合もあるのですが・・・今回の品種はあまりよくわかりません・・
お腹に卵を持つメスの方がやや大きくてずんぐりしているのですが、こうして並べて初めてわかる程度です。個体差もあるので、やはり腹部先端を見るのが確実です。
成虫の羽化は、あと1週間くらい先となります。