草の反応

5月にキアシドクガの大発生で打撃を受けた博物館のまわりのミズキも、すっかり何事もなかったかのように青葉を取り戻しています。

すっかり青葉を取り戻したミズキ

でも、林床(りんしょう=林の地面付近)を見ると、例年とはちょっと違った光景が見られます。

林内とは思えないくらい草むらの勢いが増しています

この写真ではわかりにくいのですが、林の中なのに、やたらに草が勢いよく伸びています。
本来ならこうした林内ではあまり伸びない草っぱらの植物が多いのが特徴です。キアシドクガがミズキの葉を食べ尽くしてしまい、直射日光が林床まで届いたことにより、こうした草が勢力を増したというわけです。今はもう日陰になってきていますし、草刈りが入る予定なのでこうした光景も間もなく見られなくなります。それにしても、植物のお日さまの光に対する反応が素直すぎて、生態学の教科書のようです。
さて、そんなことはお構いなしに、今年もこの花がたくさん咲いています。

アキノタムラソウの花

アキノタムラソウです。花期が長く、春の終わりから「秋まで咲く」タムラソウです。清々しい色の美しい花ですが、拡大するとちょっとワルそうな雰囲気があるのはなぜでしょう?
梅雨の晴れ間はどの植物も生き生きとして、表情も豊かです。

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