10月7日(土)、「初心者のための植物学教室」の第1回を実施しました。
まず、植物とは生物の中でどのような位置づけなのか、そして、おおまかにどのような分類がされているのかについてお話ししました。ざっくり言うと、植物はまず、「コケか、コケ以外か」で分けられるというところにみなさんちょっと驚かれていました。
そのあと、数千種類に及ぶ野生植物の名前を調べるにはどのような方法が効率的なのかということを考えます。
それは、頭の中に「引き出し」を作ることです。「イネ科」「バラ科」「マメ科」・・まずはその科のくくりの特徴をどうとらえるのか、この季節に多いキク科を例に見ていきます。
受講者のみなさんに、キクイモの花を分解してもらいます。
キクイモの花は、花びらのついたものと、ついていないものがあります。上は花びらのついている舌状花(ぜつじょうか)です。下は、ついていない筒状花(とうじょうか)で、どちらもこれで一つの花(小花)です。
キクイモやヒマワリなどは、円形に集合した筒状花のまわりを、舌状花が囲んでいわゆる「ヒマワリ型」の花をつくっています。小花が集まって一つの花に見えるこうした構造こそが、キク科の特徴です。やはり実際に自分の手で確かめるのが一番。皆さん熱心に小花を観察されていました。
第2回は来週土曜日です。引き出しの中にさらに「しきり」を作るため、科を横断して見られる植物のさまざまな特徴を、野外で観察しようと思います。