相模野台地と多摩丘陵の地質調査2/21

2月21日に相模原市南区古淵から恩田川支流の滝の沢を経て、町田市三輪町まで地形地質調査を行いました。

まずは相模原市南区古淵の境川沿いの露頭に向かいました。ここでは相模野台地をつくっている地層である関東ローム層を観察しました。関東ローム層の厚さは約20m。約6万6千年前に箱根の噴火によって降り積もった厚さ30cmの軽石層などが観察できます。

次に向かったのは恩田川の支流の滝の沢です。
滝の沢では源流部をはじめ、湧き水が数箇所で見られます。


最後に訪れたのは町田市三輪町です。約150万年前に海で堆積した上総層群柿生層が見られます。白坂横穴墓群や西谷戸横穴墓群は柿生層の泥岩をくりぬいてつくったもので、これらの近くには柿生層の露頭があります。

白坂横穴墓群の近くにある柿生層の露頭。主に泥岩です。

西谷戸横穴墓群の横穴の周囲は保護のため人工的に固められています。入り口もふさがれています。横穴の下の方に柿生層の泥岩が露出しています。フェンスの中に入ることはできません。

町田市三輪町から横浜市青葉区寺家町に抜ける道の切り通しには立派な柿生層の露頭があります。

切り通しの両側で柿生層をよく観察することができます。

ここの切り通しでは泥岩層の間に数センチの薄い砂岩層が挟まれているのが観察できます。

大昔の地震の時に形成された噴砂の跡も見られます。写真中央の垂直に立っている層が噴砂の痕跡です。

今回の調査で相模野台地と多摩丘陵の地形・地質の違いがよくわかりました。

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