先々週からお伝えしていますキアシドクガの発生状況ですが、いよいよかなり目立ってきました。というのも・・
昨年までよりだいぶ早めに発生したため、食草であるミズキがまだ若葉の状態なのに食い尽くされたものが多く、幼虫の多くが飢餓状態です。そうすると、幼虫は糸を吐いてぶらんと垂れ下がり、風に揺られて次の枝(葉があるところ)へと移ろうとします。
周りの木もだいたい食べ尽くされているので、あてどなくさまようことになります。
ということで、博物館の駐車場(特に奥側)はキアシドクガの毛虫がたくさんぶら下がっている状態です。フェンスや、ミズキ以外の木にもたくさんとりついていますので、ご注意下さい。職員がほうきなどで払い落としていますが、とても追いつかない状況です。なお、キアシドクガには幼虫も成虫も毒がありませんので、不快というほか、害はありません。また、住宅地では広い範囲に殺虫剤を空中散布することはできませんので、残念ながら抜本的な対策は取れません。毛虫などがお嫌いな方には耐えがたい光景かと思いますが、もう2週間ほどご辛抱いただければと思います。
キアシドクガの大発生も5年目です。発生が早まり、飢餓状態の個体が多く、正常に生育できる個体が激減しているはずなので、この大発生もそろそろ終息するものと思われます。