先月中旬から発生の経過をお伝えしてきたキアシドクガですが、幼虫(毛虫)の動きは概ねおさまり、多くが蛹になっています。そして、先月からの予測どおり、連休終盤の今日(5月6日)現在、チラホラと成虫が飛び始めました。
強風にあおられて、博物館駐車場脇のテイカカズラの茂みへと逃げ込んだ個体です。
ちょっと失礼してその名の由来となった前足を写真に収めました。
これもまた予測どおりですが、昨年までと比べて数は非常に少ないです。まだ出始めなので、これから増えていきますが、ミズキの木の下についている蛹の多くがこんな感じです。
黒く変色し、中で死んでいるものと思われます。
栄養不良は明らかで、本来なら一番食べなくてはいけない幼虫の終齢期にほとんど食べられないまま蛹化したものが多いようです。結果、正常な変態ができずに死んでしまったのでしょう。さらに、鳥たちの動きも活発化しています。昨年の記憶があるのかどうかわかりませんが、ムクドリがミズキのまわりに集まり、まだ蛹化していない幼虫や羽化した成虫を食べています。
これから1週間ほどで、生きている蛹の多くが羽化するはずです。まだしばらく、様子を見ていきたいと思います。