6月20日、緑区のとある谷戸へ行きました。
入梅以降、最大の降水量と言われる大雨の中でしたが、その合間を縫って踏査したのは、ここがいくつかの絶滅危惧種の生育地だからです。
ここは巨大な開発計画があり、埋め立てられる予定のその谷戸は、この1,2年、草刈りがされていないようすです。放棄水田だったところが、植生遷移が進んでヨシ原に変わっていました。降る雨よりも植物についたしずくでびしょ濡れになりながらヨシの中をかき分けると・・
ミズニラ(神奈川県では絶滅危惧2類)の元気な株がありました。
ほかにも、オニスゲやシカクイなど、低湿地らしい植物がたくさん見られました。
ただ、植生遷移が急速に進んでいることは間違いありません。これから秋にかけて成長してくる絶滅危惧種がほかにもあります。その中には県内ではほぼ、この場所にしか見られないというような種もあるので、これから動向をしっかりと確認していこうと思います。
谷戸の野みちでは雨に濡れたホタルブクロやネジバナがきれいに咲いていました。
クサボケの果実はもう少しで熟し、芳香を漂わせてくれそうです。
消えゆく谷戸とは言いたくないのですが、とにかく今残せる標本やデータはしっかりと採集、記録していきたいと思います。
それにしても、谷戸から出て駐車場へ戻ると、ヤマビルがあちこちに張り付いていました(髪の毛にも・・)。血は吸われずに済みましたが、梅雨時はいつでも元気なヤマビルには気をつけないといけませんね。