6月24日に地質学講座第4回目を実施しました。今年度の地質学講座の最終回です。
岩殿山で岩石を観察しました。
まずは登山道の入り口で岩殿山の南麓に分布している岩石を観察しました。ここでは海底火山の噴出物が固まった岩石が観察できます。岩殿山をつくっている岩石よりも風化されやすい岩石です。
岩殿山の岩壁へ向かう前に小休止。ここから傾斜が急になります。
岩壁の近くで岩殿山をつくっている礫岩(れきがん)を観察しました。石老山の礫岩とよく似ています。
地質学講座としては、ここで終了。
岩殿山には戦国時代の山城、岩殿城がありました。ここからはオプションとして、当館の歴史担当学芸員による解説で城跡としての岩殿山を見学しました。
岩殿山をつくっている礫岩は侵食に強く、一方で岩殿山の北と南に分布する火山噴出物は侵食されやすい岩石です。長い年月の間に周囲の岩石が削られた結果、硬い礫岩の部分が削り残され、岩殿山ができました。その急峻な地形を利用してつくられたのが岩殿城です。
地質学と歴史学のコラボレーションで、ブラタ○リ風の観察会となりました。テーマは「なぜ岩殿山は堅牢な山城となったか?」といったところでしょうか。
梅雨の時期なので、天気が心配でしたが、充実した観察会を行うことができました。