カイコの飼育も終盤となり、あと数日のうちに上蔟(じょうぞく=カイコを、繭をつくる場所へ移動させる作業)です。博物館に植えられているクワの木も、そろそろ不要な古い葉や枝を落として、夏の養蚕に備えようと枝打ちを行いました。猛暑というのもありますが、つい手が止まってしまうのはこんな虫を見つけた時です。
アシナガキンバエです。明るい場所の木の葉によくとまっている普通に見られるハエですが、見事なまでのメタリックな鎧につい見とれてしまいます。
名前が似ていますが、臭いものにすぐに飛んでくる、あのキンバエとは違うなかまのハエです。
さらに、こんな虫もいました。キマダラカメムシの幼虫です。
江戸時代に海外からやってきた外来種として知られ、近年、西から徐々に分布を広げているカメムシです。博物館駐車場の木々でも、ここ数年で見られるようになってきました。こちらも鎧兜をかぶったような顔つきをしています。
お隣の樹林地では、この時期、林内の定番といえるアキノタムラソウがたくさん咲いています。
シソ科らしい花のつきかたです。
今年は早めに真夏がやってきたので、ニイニイゼミが季節に追いつけとばかりに、ようやく鳴き始めました。
汗が目にしみるのを感じながら、クワの木のまわりの草刈りもやって作業を終えました。