博物館お隣の樹林地に、センサーカメラを仕掛けています。赤外線を検知してスイッチが入るしくみのもので、体温のある哺乳類や鳥がカメラの視野を通過すると写ります(記録は動画形式です)。これまでも、フクロウやイタチなど思わぬ生きものが写り、生息確認をすることができました。
そのカメラの映像をチェックしていたら、またまた驚きの動物が写りました!なんと、アナグマです。
アナグマはイタチ科の動物で、相模川沿いの段丘崖では記録があり、丹沢方面などでは比較的普通に見られます。しかし、住宅地に囲まれた狭い平地林生息しているとは驚きです。これでこの樹林地で記録した哺乳類は、タヌキ、アナグマ、イタチ、アライグマ、ハクビシン、ネコということになります。センサーカメラの記録ではありませんが、アブラコウモリも空を飛んでいますし、アカネズミの記録もあります。意外と豊かな哺乳類相です。
さて、嬉しい発見と同時に、気になる映像もありました。タヌキですが、おしりのあたりが少しヘンです。
不自然に毛が抜けています。いま、都市部に生息するタヌキに疥癬症が広がっています。幸いこの樹林地のタヌキでは見られなかったのですが、最近、いつも写る2頭のタヌキのほかに、どうやら疥癬症らしい別のタヌキが2頭写ることが多くなりました。
こちらは、同じ日に写った健康そうな2頭です。
もともと3頭以上いることがわかっていたのですが、疥癬症が進行したことで個体識別が可能になってしまったようです。今後、健康そうなタヌキにも広がるのかどうか、とても気になります。