居候…ではない。ヤリグモ

以前、イソウロウグモについてこのブログで書きました。他のクモの網に居候して餌を盗んだり、時には寄主を襲う習性があるクモのことです。
ところが、上には上がいるもので、最初から主を襲う目的で網に侵入するクモがいます。

この写真はヤリグモの幼体が、ジョロウグモの幼体を捕食しているところです。
このクモは相手の網にゆっくりと侵入し、チャンスをうかがいます。捕食には粘球の付いた糸を使うらしいのですが、残念ながらその現場は見ませんでした。ただ、明らかに自分より大きな相手にかじりついているのには驚きます。恐らく相手をすばやく麻痺させる毒を持っているのでしょう。

写真を撮るために採集しましたが、容器に入れられても全く気にせずかじりついています。ものすごく貪欲ですが、一体どのようにしてこういう行動や性質が進化してきたのか、興味がつきません。

カテゴリー: 学芸員のひとりごと, 生きもの・地形・地質 タグ: , , , パーマリンク