もう一つの市民パワー

今日は相模原市立環境情報センターに行ってきました。市役所の環境部門が立ち上げてもう10年以上続いている「相模原市自然環境観察員」の活動報告会に、アドバイザーとして出席するためです。博物館の仕事には、こういった支援的なものも結構あります。
報告会の内容は、自然環境観察員の各部会の活動成果と、メンバーが個人でテーマを設定した調査結果です。
さて問題の、アドバイザーとしての役割ですが、どの発表も地道な調査の積み重ねで、本当に頭が下がるものばかり。とても「講評」など、おこがましくてできません。逃げているようで申し訳なかったのですが、感想を述べただけでした。
その時感じたのは「データが蓄積されてきたな」という事でした。何を隠そう私自身、本庁勤務の際この仕事に少し関わっていたので、余計にそう感じたのかもしれません。
データの蓄積、というのは博物館の役割にもありますが、少人数の専門家が調査するのに比べ、沢山の人が参加する市民調査は、広い地域の傾向や、定点の変化を見るのに向いています。そして、調査自体は、往々にして地味で、つまらない事もあります(ある生き物が「いなかった」という情報はとても大事ですが、対象がいないとやっぱり寂しいものです)。それを続けてきた、というのは本当にすごい事だな、と思いました。
こういうコツコツと積み上げられた情報の存在を把握して、必要な時には紹介できるような活動も必要だな、と改めて感じました。(学芸斑 木村)
20130202-193535.jpg会場風景。前に立っているのは事務局のスタッフ。NPOによる運営です。

20130202-194139.jpg発表風景

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