海岸に生育する植物の多くは、常に吹きさらしの潮風に適応して葉が肉厚で、背が低くなります。内陸に生育するのと同じ種でも、海岸に生えるとそんな見た目に変化しますし、長い年月を経て海岸に特化し、別種に進化したものもいます。
9月28日、台風接近前の快晴の中で相模湾に面した海岸の植物調査を行いました。
上の植物はハマカンゾウです。相模原市内にもあるノカンゾウの、海浜環境に特化した変種とされています。
ところで、海に接していない相模原では、海岸の植物は無縁のように思えます。しかし、市内に生育する共通種の中には、内陸の生育環境が変化して絶滅の危機に瀕しているものが海浜で生き残っているような場合があります。残念ながら今回はそうした植物を確認できなかったのですが、ほかの植物が花盛りでした。
こちらは純粋な海浜植物で、ハマオモトです。
こちらも砂浜に特化したヒロハクサフジです。
同じくハマエンドウです。
厳しい環境で生き抜くために、なんとなくたくましく見えるのが海浜植物です。内陸とはちょっと異なる風情の植物が見られるのが、浜歩きの楽しみです。